2024年1月31日から2月2日にかけて、アフリカの「海の10年」タスクフォースはモロッコで2回目の会合を開き、アフリカのための「海の10年」包括プログラムの策定を最終決定するとともに、2024年「海の10年」会議における主要なアフリカ・サテライト・イベントの提案を構成した。
タスクフォースメンバーに加え、10年調整ユニットとユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)のアフリカ・隣接島嶼国小委員会(IOCAFRICA)事務局の代表者が一堂に会した。カサブランカの国立水産研究所(Institut national de recherche halieutique, INRH)とラバトのモハメッド6世環境保護財団(Mohammed VI Foundation for Environmental Protection, International Hassan II Center for Environmental Training)で開催された。
会議は、アフリカにおける持続可能な海洋管理の推進に向けた共同の献身を反映し、重要な成果と重要なメッセージをもたらした。第一に、「海洋の10年」包括プログラム文書の最終化が特筆すべきマイルストーンとなり、「海洋の10年」アフリカ・ロードマップを実施するために、アフリカ大陸全体で協調して行動するための包括的な枠組みを提供した。これに関して、このイニシアティブは、(1)海洋資源の持続可能な管理、(2)気候変動と海洋生物多様性、(3)海洋汚染、(4)異常気象と災害リスク削減の4つのテーマ別に構成される。
さらに、バルセロナで開催される2024年「海洋の10年」会議(2024年4月8日〜12日)におけるアフリカ・サテライト・イベントの提案が承認されたことは、世界の海洋保全活動に対するアフリカの貢献を紹介する上で極めて重要な一歩となった。
タスクフォース委員長のジャクリーン・ウク博士は、「海は私たちの未来であり、未来の世代のために海を保護し、保全するために協力することが不可欠です」と語った。
コミュニケーション戦略とガバナンスの問題に関する議論では、関係者間の可視化と効果的な調整の必要性が強調された。参加者は、「海洋の10年」の枠組みの中で、意識のギャップを埋め、利害関係者の海洋保全イニシアティブへの参加を促進するための積極的なコミュニケーション努力を強調した。さらに、「海洋の10年」アフリカ・ロードマップを成功裏に実施するためには、資源動員、「国内10年委員会」、モニタリング・評価システムといった重要なメカニズムの確立が不可欠であると考えられた。
会合では、海洋保全の取り組みに変革をもたらすことを目的とした大胆な提案が発表された。アフリカにおける海洋科学の将来に関する政策指向の概要や、長期的な海洋科学のためのアフリカの枠組みの確立といったコンセプトは、この分野における革新と持続可能な資金調達メカニズムを推進するというタスクフォースのコミットメントを反映したものであった。
全体として、会議は新たな目的意識と緊急性をもって締めくくられ、参加者はコミュニケーション・ギャップに対処し、協力体制を強化し、資金調達の機会を共同で模索することを誓った。議論では、海洋生態系を保護するための積極的な対策の重要性が強調され、「海洋の10年」を通じて、またそれ以降も、アフリカの海洋の回復力があり持続可能な未来を形成するための集団行動の役割が強調された。
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海の10年」について。
2017年に国連総会で宣言された「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年(2021-2030)」(以下、「海洋の10年」)は、海洋システムの状態の低下を逆転させ、この巨大な海洋生態系の持続的開発のための新しい機会を触媒として、海洋科学と知識の生成を刺激することを目指しています。海洋の10年」のビジョンは、「私たちが望む海洋のために必要な科学」です。海洋の10年」は、多様な分野の科学者やステークホルダーが、海洋科学の進歩を加速して活用し、海洋システムの理解を深め、2030年アジェンダを達成するための科学的根拠に基づくソリューションを提供するために必要な科学的知識とパートナーシップを開発するための招集枠組みを提供するものです。国連総会は、ユネスコの政府間海洋学委員会(IOC/UNESCO)に「10年」の準備と実施を調整するよう委任しました。
IOC/UNESCOについて。
ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC/UNESCO)は、海洋、沿岸、海洋資源の管理を向上させるため、海洋科学における国際協力を推進しています。IOCは、能力開発、海洋観測とサービス、海洋科学、津波警報のプログラムを調整することによって、150の加盟国が協力することを可能にしています。IOCの活動は、経済と社会の進歩、平和と持続可能な開発の基礎となる知識と能力を開発するために、科学とその応用の発展を促進するというユネスコの使命に貢献しているのです。