6月8日の世界海洋デー2023を記念して、IOCの作業部会 グローバル海洋酸素ネットワーク(GO2NE)と「海洋の10年計画 世界海洋酸素の10年(GOOD)は、海洋全域における脱酸素の問題やリスクに対する認識を高めるため、さまざまなイベントを調整している。
GEOMAR(ドイツ)の同僚と協力して、GO2NEとGOODのネットワークは世界中の科学者や研究機関と協力し、海洋環境における酸素濃度低下の重大な脅威を伝えるアウトリーチ活動を開催した。
外洋や沿岸域の酸素の乏しい海域は、主に、地球の気温上昇(CO2による温暖化)や、化石燃料やバイオマスを使った発電に起因する汚染を含む、農業、下水、産業廃棄物からの栄養塩の負荷増加といった人間活動の結果である。いわゆるデッドゾーンと呼ばれる、酸素がほとんどない、あるいはまったくない水域の増加は、水生生物や、食料と収入を海に依存する沿岸地域社会の健康に直接的な影響を及ぼしている。
この脅威、その原因、そしてその影響に対する認識を高めることは、海洋における気候変動の影響を緩和するための適応策を通じて、気候変動に対する回復力を構築するために不可欠なステップである。
世界海洋デーには、科学者や研究機関が、展示、プレゼンテーション、ワークショップを通じて、これらのメッセージを幅広い聴衆に紹介する。GO2NEとGOODのネットワークは、学校の生徒、一般市民、そして他の科学者と関わることで、この新たな脅威に関する情報に触れることのない社会のグループとつながることができる。これらの活動により、市民は海洋の脱酸素化に取り組む科学者たちにより直接アクセスできるようになる。
海洋における脱酸素についてもっと知りたい方は、GO2NEリストサーブに参加し、ツイッターで「世界海洋酸素の10年」をフォローして、いつどこでこれらのイベントが開催されるかを確認することができる。