海事・漁業総局は、世界の海洋科学と海洋サービスの問題に関して権威ある国連の国際機関であるユネスコ政府間海洋学委員会(IOCユネスコ)と、同局が設立したEU全体の海洋リテラシー・イニシアチブであるEU4Ocean連合の支援のための協定を結び、海洋リテラシーに関する国際的な取り組みを推進している。
この協力は、今後3年間のEU4Ocean連合の海洋リテラシー活動の実施に向けた枠組みを提供するものである:
- 連合とその共同体の下で追求される海洋リテラシーを、欧州全域だけでなく国際的な規模でさらに推進し、その普及を促進する、
- インパクトと知名度を高める、
- 連合のアウトリーチを拡大する、
- EU4Ocean連合の集団的イニシアティブやキャンペーンに貢献し、市民や地域社会の海洋リテラシーを高めることにより、社会全体が海洋のために行動を起こす力を与える。
さらに、この協力は、EU全体の取り組みであり、2021年1月1日に開始された「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年」(2021-2030年)の下での活動でもある。 国連は「海洋の10年」を宣言し、海洋の健全性の低下のサイクルを逆転させる努力を支援し、海洋科学が海洋の持続可能な開発のための条件整備において世界中の関係者を全面的に支援できるようにするための共通の枠組みのもとに、世界中の海洋関係者を集めている。
IOCユネスコは、国連総会から「10年計画」の実施を調整するよう委任されており、世界の海洋コミュニティに対し、今後10年間、海洋科学技術の分野で協力し、私たちが望む未来のために必要な海洋を共同で設計し、共同で提供するよう呼びかけている!
海洋リテラシーは、「海洋の10年」実施計画の中で重要な位置を占めており、「海洋の10年」の7つの成果の1つである「魅力的で感動的な海(An engaging and inspiring ocean)」に反映されているほか、国際社会を結集するための「海洋の10年の課題(Ocean Decade Challenges)」の10項目の1つにもなっている。また、「海洋リテラシーの10年」に対応する「海洋リテラシーの10年行動枠組み(Ocean Literacy Framework of Action for the Ocean Decade)」が策定され、「海洋リテラシーの10年」を通じた海洋リテラシーの総意が示された。IOCユネスコが主導する「みんなでつくる海洋リテラシー」プログラムなど、多くの主要プログラムがすでにこの野望の達成に取り組んでいる。
協力は2022年2月1日に開始される。EU4Ocean連合の下にある3つの共同体、すなわち、メンバーのプラットフォーム(主に市民社会組織)、Youth for Ocean Forum(青少年専門ネットワーク)、およびEuropean Blue Schools Network(学校カリキュラムに海洋リテラシーの原則を組み込む)の活動を支援する一連の事前定義された行動を通じて、EU4Ocean連合は、その活動を支援し、強化する、IOCユネスコとの協力は、連合の活動とその全体的な目的の達成を支援・強化し、利害関係者を動員してその可視性を高め、IOCユネスコ主導の「みんなで海洋リテラシーを」プログラムを含む、承認された「海の10年」プログラムとの連携を奨励・促進することによって「海の10年」との相乗効果を生み出し、イニシアティブや活動を「海の10年アクション」として承認することを奨励する。また、特に海洋科学、持続可能性、気候変動、教育全般に関連するユネスコのネットワークへのアクセスを促進する。
IOCユネスコに対するECの資金拠出は、今後3年間の合意された活動の実施に充てられる。