最新の海洋センサス調査において、海洋センサス・サイエンス・ネットワークの科学者たちは、シュミット海洋研究所(SOI)チームと協力し、新種の可能性がある海洋生物20種を特定した。
「南東太平洋の海山は、驚くべき生物多様性を有しており、現在までに他では発見されていない種が生息しています」と、海洋センサスのサイエンス・ディレクターであるアレックス・デイヴィッド・ロジャーズ教授は語った。
増え続ける発見
今回の探検は、チリ沖900マイルに位置する海底山脈、ナスカ海嶺に焦点を当てた。
この航海は、「海洋の10年」アライアンスのメンバーである シュミット海洋研究所とその最新鋭調査船R.V.ファルコール(も)にとって、サラス・イ・ゴメス海峡とナスカ海峡を探検する今年3回目の探検となる。
1月と2月に行われたSOIの探検では、これまで科学的に知られていなかった150種以上の動物が発見され、また新しい地域で観察された動物も多数発見された。
これらのSOI探検が実施される前は、太平洋のこの地域で記録されたのはわずか1,019種だった。こうした努力のおかげで、その数は現在1,300種を超え、さらに増え続けている。
この新たな調査結果は、2030年までに海洋探査を促進することを目的とした「 海洋の10年」によって承認されたイニシアチブである「海洋センサス」に提出される予定である。
見たこともない種
SOIのファルコール(Falkor)に乗船したチームは、プロマコテウチス(Promachoteuthis)属のイカの生きた映像を初めて撮影することに成功した。以前は、この属は網から回収された死んだ標本からしか知られていなかった。
さらに、この探検隊はキャスパー・オクトパスを記録し、この種が南太平洋で観測されたのは初めてのことである。チームはまた、一般に空飛ぶスパゲッティ・モンスターと呼ばれる、2匹の珍しいバチファサ・シフォノフォアにも遭遇した。
「シュミット海洋研究所チームの支援を受け、我々の分類学者がファルコール号で行った作業は、海底の山々に生息する驚くべき生命体の分布に関する我々の理解を大きく深めるだろう。
新しい海山のマッピング
SOIのナスカ海嶺探検で新たに発見されたこの海山は、高さ1.9マイルを超え、活気に満ちた深海生態系を擁している。
探検ダイブで、チームは水中ROVを使い、その尾根のひとつにあるスポンジガーデンや古代サンゴを記録した。