気候変動がケララ州の海洋沿岸生態系に与える影響（C3-eKerala）

人口密度の高い沿岸地域は、気候変動による未曾有の影響の最前線にある。世界有数の人口密集国であるインドは、気候変動の影響を受けやすい沿岸地域を有している。インドの中でも特に脆弱なのがケララ州の沿岸部（全長593km）で、南インド（北緯20度以下の熱帯地域）全体で最も人口密度の高い沿岸地帯でもある。

ケララ沿岸の都市居住地、工業施設、港湾施設は海岸から25km以内にあり、したがって社会経済的交流のほとんどはここで起こっている。プロジェクトC3-eKeralaは、インド・ノルウェーの学際的（科学者、政策立案者、社会・市民科学の専門家）な取り組みで、気候変動がケララ州の海洋沿岸生態系に与える影響を評価し、気候変動に関するケララ州行動計画2023-2030を通じた関連緩和計画の策定と実施を支援するものである。衛星センサーの相乗効果、現場観測、統計的・数値的モデリング、最先端の機械学習手法の統合的利用を含む学際的アプローチを用いて、風と海洋温暖化の変化による沿岸の海面と海洋波浪への気候変動の影響を明らかにする、ケララ州沿岸で観測された海岸線の変化を地図化し、将来の海岸線の変化と浸水を予測し、マングローブや海草のような脆弱な沿岸生態系の構造と機能への影響を評価し、有害藻類の発生を誘発する気候変動による海洋変動の影響を理解する。得られた結果はすべて、政策立案者や社会の利害関係者に提供される。

開始日01/01/2024
終了日31/12/2027

リード・コンタクトロシン・パプクッティ・ラジ(roshin.raj@nersc.no)